💡 この記事の3行まとめ
- 「囲むだけ」の翻訳は手軽さの話に見えて、実際には囲む範囲の設計が訳の質をほぼ決めます。
- Mac専用の画面OCR翻訳『Zipp』は、
⌃Sで読めない範囲を矩形で囲むだけ。Apple Visionによる端末内処理で、0.3秒で訳が出ます。 - 画面画像の外部保存ゼロ。無料でダウンロード(登録不要)、1日15回まで使えます。
📌 この記事の対象読者
- Midjourneyの英語プロンプトを読みながら試行錯誤している方
- 翻訳ツールで囲んでみたものの、訳が不自然で結局読まなくなった方
- 「囲むだけ」の何が良くて何が足りないのか、評価の軸を持ちたい方
「囲むだけ」は手軽に見えるから、評価されない
Midjourneyで創作していると、英語を読む場面が思ったより多くあります。自分で書くプロンプトは日本語で考えてから英語に直せば済みますが、読む側はそうはいきません。参考にしたいプロンプトが海外の投稿で共有されていたり、Discordのチャンネルで英語の解説が流れていたり、あるいは自分が過去に書いたプロンプトの意図を思い出せなかったりします。
そこで翻訳ツールの出番になります。ところが、多くの翻訳ツールは「コピーして貼る」か「スクリーンショットを撮って読み込ませる」かのどちらかです。Midjourneyの画面はDiscordのチャンネル上にあり、プロンプトはメッセージの一部として表示されています。コピーするには選択範囲を正確にドラッグする必要があり、スクリーンショットは撮るたびにファイルが増えます。
ここで「囲むだけ」の翻訳が出てきます。⌃Sを押して、読みたい範囲を矩形で囲む。それだけで訳が出る。この手軽さは確かに魅力的ですが、手軽に見えることが、かえって評価を難しくしています。「囲むだけでしょう」で話が終わってしまい、どこが良くてどこに限界があるのかが検討されないままになります。
しかし、実際に使ってみると分かるのは、囲むだけの翻訳の品質は囲む範囲の設計でほぼ決まるという事実です。同じプロンプトを囲んでも、囲み方によって出てくる訳は別物になります。これは道具の性能の話ではなく、使い方の設計の話です。だからこそ、評価の軸を先に作っておく価値があります。
もう一つ、見落とされがちな点があります。Midjourneyのプロンプトは、普通の英文ではありません。
` a lone lighthouse on a cliff at dusk, volumetric fog, 35mm, cinematic --ar 16:9 --v 6 --stylize 250 `
この1行には、3種類の異なる記号体系が同居しています。前半は英語の語彙、--ar 16:9 や --v 6 はパラメータ、--stylize 250 は数値指定です。さらに cat::2 dog::1 のように :: で重みを付ける書き方もあります。英文として読めば1つの文ですが、翻訳としては性質の違う要素が混ざった文字列です。ここを分けずに囲むと、訳文も混ざります。
つまり「囲むだけ」の評価は、次の問いに置き換えられます。この混ざった文字列を、どう分けて囲むか。この記事は、その設計の話です。
解決策:「囲むだけ」を3つの設計手順で組み立てる
「囲むだけ」を高く評価するために必要なのは、もっと機能を足すことではありません。囲む単位を決めることです。次の3つを決めれば、同じツールが別の道具になります。
手順1:パラメータと本文を分けて囲む
最初に決めるのは、-- で始まるパラメータ列を本文と一緒に囲まないことです。
--ar 16:9 はアスペクト比、--v 6 はバージョン、--stylize は様式の強さ、--chaos は多様性、--seed は乱数の固定、--no は除外指定。これらは英語の単語ではありますが、訳さなくても意味が取れる記号です。数字と組み合わせで使うので、日本語に直すとむしろ読みにくくなります。
そこで、まず本文だけを囲みます。パラメータ列は目で追って、必要なら別の回に単独で囲む。1回の囲みで2種類の文字列を処理しようとしないことが、訳の質を保つ最初のコツです。
なお、パラメータの意味や書き方はサービス側の仕様変更で変わることがあります。正確なところは各サービスの公式ドキュメントと規約を確認してください。翻訳ツールができるのは、画面に表示されている文字を読むところまでです。
手順2:重み指定は前後を切って囲む
:: を使った重み指定は、囲む範囲の設計が最も難しい部分です。
` portrait of a mechanic, oil stains::2 rusted tools::1 `
::2 はその要素の比重を上げる指定です。ここで mechanic だけを囲むと、訳は「整備士」になりますが、::2 が視界から外れます。逆に文全体を囲むと、::2 が本文の一部として訳文に溶け込み、訳が不自然になります。
おすすめは、要素のまとまりごとに切って囲むことです。portrait of a mechanic, oil stains までを1回、rusted tools を1回。重みの数値は目で見て、要素名だけを訳します。要素名が分かれば、どこを強めているプロンプトなのかは十分に読み取れます。
範囲を切るときは、文字の外側に少し余白を残してください。端にぴったり合わせると行頭や語尾の1文字が欠け、g と q、l と I のような紛らわしい字が化けます。
手順3:訳を読んで、囲む単位を更新する
3つ目は、訳を読んだ後に囲む単位を見直すことです。
同じ語が何度も出てくるなら、その語を含むまとまりで囲む回数を減らせます。反対に、訳が不自然だった箇所は、囲む範囲が広すぎた可能性が高い。たとえば様式名(art nouveau、brutalist、isometric)は、前後の文脈ごと囲むと日本語の定訳が出やすくなりますが、単語だけを囲むと直訳になりがちです。
そして、訳を閉じれば元の画面がそのまま残ります。0.3秒で結果が出るので、待つための間が生まれません。Apple Visionによる端末内処理で画面画像の外部保存ゼロ、通信の待ちが入らないことも、この「読んで、直して、また囲む」という短い往復を成立させています。
結果として、操作は「⌃Sを押す → 囲む → 読む」の3動作に畳まれます。スクリーンショットのようにファイルが残らないので、後片付けも発生しません。
従来のやり方と「囲むだけ」の設計の比較
【起点の数】
従来:ブラウザを開く・タブを選ぶ・入力欄をクリックする
Zipp:⌃Sの1つに固定
【囲む範囲の決め方】
従来:範囲の概念がなく、全文か部分選択かの二択
Zipp:本文とパラメータを分けて囲める
【記号の扱い】
従来:--ar や ::2 も本文として訳され、訳文に混ざる
Zipp:訳す要素だけを囲める。数値は目で読む
【訳の読み返し】
従来:タブを往復する。元の画面は隠れる
Zipp:最前面に出て、閉じれば元の画面に戻る
【処理の場所】
従来:サービスにより異なる(クラウド経由もある)
Zipp:Apple Visionによる端末内処理・画面画像の外部保存ゼロ
【無料枠の考え方】
従来:サイトやアプリごとに条件が異なる
Zipp:無料でダウンロード(登録不要)・1日15回まで
よくある質問(FAQ)
Q. 「囲むだけ」で本当に訳せますか? A. 画面に表示されている文字を読む道具なので、読める状態で表示されていれば訳せます。逆に、文字が小さすぎる、コントラストが弱い、半透明の上に重なっている場合は精度が落ちます。まず画面の表示倍率を上げてから囲むと安定します。
Q. --ar や --v も訳されますか? A. 囲めば文字として読まれます。ただし訳す意味が薄い部分なので、本文と分けて囲み、パラメータは目で読む運用をおすすめします。パラメータの仕様は変わるため、正確な意味は各サービスの公式ドキュメントと規約で確認してください。
Q. Midjourneyが生成した画像の中の文字も読めますか? A. 画面に表示されている文字であれば対象になります。ただしAIが生成した画像内の文字は形が崩れていることがあり、装飾書体では誤読も起こります。その場合は拡大してから囲む、1語ずつ囲むといった対処が必要です。
Q. 端末内処理かどうかは、どう確かめればいいですか? A. 処理中にネットワークを切って試すのが一番簡単です。回線を切った状態でも訳が出れば、その処理は端末内で完結しています。ZippはApple Visionを使うため、この確認で結果が変わりません。
囲む範囲を決めることは、読む量を決めること
「囲むだけ」という言葉は、機能の少なさのように響きます。しかし実際に使うと、囲むという行為そのものが編集作業であることに気づきます。どこからどこまでが訳すべき対象で、どこからが記号なのか。それを毎回判断するのは、一見面倒ですが、判断した分だけ訳は読みやすくなります。
そして、この判断は数回で手に馴染みます。本文とパラメータを分ける、重みは前後で切る、訳を読んで単位を更新する。この3つが習慣になれば、プロンプトを読む速度は明らかに変わります。英語が読めないから読まない、のではなく、囲み方さえ決まれば読める。まずは無料ダウンロードで、いま画面に出ているプロンプトの1行を囲んでみてください。
▼ 無料でダウンロード(登録不要・1日15回まで)
zipp-mac.surge.sh
`